こだわりいっぱい「ふくぎやのバウムクーヘン」

那覇市にあるバームクーヘン専門店

那覇市内でも一番の繁華街である国際通りを歩いていると、非常に特徴的な機械のあるお店を見かけることができます。
ガラス張りのお店の中には巨大な円筒形の機械が置かれ、その脇にはまるで木材のような細長いスポンジのお菓子がぶら下げられています。

これが2011年にオープンをした沖縄初のバームクーヘン専門店の「ふくぎや」です。
ふくぎやはもともとは沖縄で有名な雑貨屋さんである「splash(スプラッシュ)」の系列店で、おとぎ話のような外装の店内からは甘いお菓子の匂いが漂ってきます。

お店のコンセプトとなっているのは「幸せを呼ぶバウム」ということで、商品名称には沖縄に由来する名前が使用されており、見た目の可愛さと濃厚な味わいが県内外から大きな人気となっています。

お店の主力商品となっているのは三種類のバームクーヘンで、それぞれ紅芋使用の「紅の木」、黒糖を使用した「ガジュマル」、沖縄産はちみつを使用した「フクギ」と呼ばれています。

どの種類も沖縄原産の選りすぐりの食材を使用使っており、20層以上もかけて丁寧に焼き上げていくことで量販工場のものとは全く違った味わいに仕上げています。

バームクーヘンは薄い生地をいくつも積み重ねて作るお菓子であることから、その日の気温や湿度によって微妙にバランスが異なります。
「ふくぎや」では独自のノウハウをもって毎日の生地の調子を整え、常に最高の状態になるようにお菓子を作っています。

バームクーヘンが作られるまでを見られるのも嬉しい

「ふくぎや」では手作りにこだわったバームクーヘンを提供するということから、その製造過程も惜しげなく一般に公開してくれています。

私達の多くはバームクーヘンというお菓子は知っていても、それがどのような行程によって出来上がるかということについてはよくわかりません。

そこで「ふくぎや」では国際通りの道路に面したところにあえて焼き上げ機器を置き、薄い生地をどのように重ねていくかということを通りかかる人に見せるようにしています。

改めて作業している様子を見てみると、かなり細かい作業を地道に繰り返しているということがわかります。
一本のバームクーヘンを作るためには長い時間がかかり、常に集中して作業をしていかないといけません。

通行する人たちに見られながらの作業はお店の人もかなりのプレッシャーだろうなと思うところですが、いつも笑顏で心を込めて作っている様子が見られます。

作られるまでの過程を知るとまた同じバームクーヘンにも違った味わいが出てくるようで、さらに美味しく食べることができます。

「ふくぎや」は国際通りとは別に那覇空港にも販売店があるので、旅行の帰り際のお土産にもおすすめです。