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実はポルトガルがルーツ「北島の丸芳露」

元禄時代から続く佐賀市の老舗が作る「北島の丸芳露」

「北島の丸芳露」は、佐賀市白山に本社を置く老舗菓子店である株式会社北島が製造・販売する銘菓です。
北島が創業されたのは元禄9年(1696年)で、佐賀城下町に「数珠屋」という名称で作られました。

その後享保~幕末、明治へと時代が変遷していく中でお菓子も改良してゆき、現在販売している「北島の丸芳露」のもとになるお菓子を完成させました。

もともと「北島の丸芳露」は固い焼き菓子だったのですが、明治初期に改良に成功し現在のような柔らかいボーロとなります。

なお商品名である「丸芳露」は「まるぼーろ」と読みます。
これは南蛮菓子として伝来した「マルボーロ」をもとにしたものだからで、もともとポルトガル船員たちが保存食として使用していました。

明治以前まで作られていた「丸芳露」同様、伝来したばかりのマルボーロは固いクッキーに近い食感をしていたといいます。

それが北島の八代目の香月八郎と九代目の香月安次郎の二代にわたって改良されました。
それまでのマルボーロを北島によって大きく改良したことで商品名も「北島の丸芳露」となり、他のお店にはないオリジナル商品として販売されたのです。

改良後も「北島の丸芳露」は小麦粉・砂糖・鶏卵というシンプルな素材のみを使用するということにこだわっており、それらを秘伝の割合で組み合わせることにより独特の味を作り出します。

姉妹品も大注目です

「北島の丸芳露」の姉妹品として「花ぼうろ」というスポンジ生地にジャムを挟んだタイプのお菓子もあります。
「花ぼうろ」というのは長崎県の雲仙地方で冬によく見られる木々に氷がついて白く輝く様子のことを言います。

さらに現在では「ごまぼうろ」というごまの風味をそのまま生かした焼き菓子も追加され、素朴ながら忘れられない味として九州地域のお土産として幅広く購入されています。

北島は佐賀県内を中心に数多く展開していますが、福岡市内にも2店舗が出店しています。
オンラインショッピングで取り寄せをすることもできるので遠方で直接買いに出かけられないという人はそちらも利用してみてください。

単品だけでなく北島を代表するオリジナル菓子を詰め合わせにしたセットもあるのでそちらから試してみるというのもおすすめです。

そのまま食べても十分においしい「丸芳露」ですが、よりおいしく食べる方法として公式に推奨されている方法としてミルクに浸すというものがあります。

こちらは口の広いカップにたっぷり牛乳を注ぎ、中に丸芳露を入れてそのままレンジで1分~1分半ほどあたためます。
すると丸芳露は膨らんでたっぷりミルクを吸い上げるので、簡単に丸芳露プディングを作ることができます。