「博多の石畳」は、福岡市博多区にある大人気のお店「チョコレートショップ」で販売されている商品です。
本店のある天神地区は博多でも有数の繁華街となっていますが、この「チョコレートショップ」はまるでヨーロッパのチョコ店のような洗練された外装をしていることが特長です。
それもそのはずで「チョコレートショップ」を創業した初代の佐野源作は昭和17年に本格的なヨーロッパスタイルのトリュフチョコの店をコンセプトにしていたからです。
現在は二代目社長により運営をされていますが、創業して間もなくから始まった戦争の波に飲まれることなく頑なにチョコレートを専門に扱うお店として運営してきたという誇りが感じられます。
そもそもなぜトリュフチョコを日本で作ろうと思ったかというと、当時東京の旧帝国ホテルで見習いとして勤務していた佐野源作がロシア革命によって日本に亡命してきていたロシアの料理人が作ったトリュフチョコを一粒貰ったということに由来します。
それ以来その味が忘れられず、数年後には外国航路の船属コックとしてヨーロッパに渡り、そこでチョコレートの勉強をしていきます。
帰国後に偶然博多で妻となる女性である富美子と出会い、それからチョコレートショップを福岡市内に作っていくことになります。
ただしお店を創業した1930年代は厳しく外国語が規制されていたため、「チョコレート」という名称を使うことができませんでした。
本格的にお店が稼働したのは源作が徴兵され戦地に赴いてから帰国した後で、1945年に立ち上げたお店は堂々と「チョコレートショップ」という名称を掲げます。
なんともすさまじい歴史のあるお店ですが、販売されている商品はどれも一級品と言えるものばかりです。
中でもチョコ好きたちから人気が高い商品が「博多の石畳」という生チョコで、絶妙の湿度で保管されることにより何とも言えない口溶けを生み出します。
「博多の石畳」はハガキ大の箱に入れられた数センチの厚みのある四角いチョコレートで、石畳のように一口大の大きさに切れ目が入れられていることからその名称で呼ばれています。
一口入れた瞬間にふわっと口の中でチョコレートがとろけ、同時に芳醇なカカオマスの風味がいっぱいに広がります。
シンプルだからこその味わいがある、通好みする品です。
「チョコレートショップ」では他にも贅沢な風味を持った生菓子を数多く取り扱っています。
おすすめしたいのが地元の鶏卵を使った半生菓子で、「博多ふわり」というふっくらとチーズ風味の生地を焼き上げたスフレがあります。
「博多ふわり」はチーズ味とココアミルク味の二種類があり、どちらもしっとりとふっくらの両方を同時に感じることができる逸品です。
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